パラレルダイヤラーとは何か、複数の番号に同時発信する仕組み、パワーダイヤラーやプレディクティブダイヤラーとの違い、押さえておくべきコンプライアンス上の制限を解説します。
パラレルダイヤラーとは、1人の営業担当者のために複数の電話番号へ同時に発信し、最初に応答した相手に担当者をつなぐアウトバウンド発信ソフトウェアです。担当者が呼び出し音や留守番電話に費やす時間を削減できますが、その代わりに担当者が対応中のときに応答された通話が犠牲になります。
マルチラインダイヤラーとしても販売されており、1席あたり「3回線、5回線、場合によっては10回線」を使用します(Aloware)。オートダイヤラーの一種で、ソフトウェアが発信し、人が会話します。AIダイヤラーでは、人の代わりにAI音声エージェントが会話します。
ダイヤラーは少数の番号に一括で発信し、「最初に応答した生身の相手をリアルタイムで担当者につなぎます」(Nooks)。Alowareによれば、2人が応答した場合は「担当者が1人に対応し、残りの相手は無音のあと切断される」ことになります。米国のテレマーケティング規則では、この切断は通常放棄呼として扱われます。

違いは、担当者1人あたりに何件の番号を呼び出すか、そして何が発信のタイミングを決めるかにあります。プレビューダイヤラーはその対極に位置し、担当者がレコードを確認した後に1件ずつ発信します。
| パワーダイヤラー | パラレルダイヤラー | プレディクティブダイヤラー | |
|---|---|---|---|
| 担当者1人あたりの発信数 | 1件ずつ | 複数同時(決められた回線数) | 対応可能なエージェント1人あたり複数(アルゴリズムが設定する比率) |
| 次の発信のきっかけ | 担当者の直前の通話の終了 | 担当者が空いたとき | エージェントが空くタイミングの予測 |
| 2人が応答した場合 | 起こり得ない(1件ずつ発信) | 担当者が1件に対応し、他は切断される | 発信ペースを調整し、放棄率を上限の3%未満に抑える |
| 主な用途 | 量より会話の質を重視する場合 | B2Bのセールス開発(Nooks)、使い捨てリストを扱うコールセンター(Aloware) | 大規模コンタクトセンター、シンプルなスクリプト型キャンペーン |
発信ペースの調整についてはプレディクティブダイヤリングとはをご覧ください。各方式の製品については、Retellのアウトバウンドダイヤラー比較をご覧ください。
米国では、ダイヤラーの呼び名にかかわらず、47 CFR 64.1200に定めるFCCの規則がテレマーケティング電話に適用されます。
担当者が1人の場合、回線を1本増やすごとに切断のリスクが高まるため、Nooksは「低いマルチライン設定から」始めることを推奨しています。本記事は概要であり、法的助言ではありません。キャンペーンについては弁護士にご確認ください。
ダブルダイヤリングとは、最初の電話に応答がなかった直後に同じ番号へ再度発信することです。FCCの規則には明記されていませんが、各発信はそれぞれ独立した通話であるため、呼び出し時間、時間帯、発信拒否に関する規則は両方の発信に適用されます。通話回数を数える州もあります。フロリダ州では、同じ件名について24時間以内に1人へ3回を超える商業目的の電話勧誘を禁止しており(Fla. Stat. 501.616(6)(b))、発信可能な時間帯も午後8時までです。
AI音声エージェントのキャンペーンでは、担当者ではなくエージェントが会話します。Retell AIのドキュメントでは、エージェントを使って連絡先リストに発信するアウトバウンドコールキャンペーンについて説明しており、発信速度はキャンペーンの同時通話数と1秒あたりの発信数の上限の範囲内に抑えられます。またコンプライアンスチェックにより、発信前に連絡先を発信拒否登録簿、再割り当てされた番号、既知のTCPA訴訟常習者と照合して選別します。
AI音声も例外ではありません。FCCが2024年2月に確認したとおり、AIで生成された音声はTCPA上の「人工音声または事前録音された音声」に該当します。そのため、これらの通話には事前の明示的な同意が必要であり、テレマーケティングの場合は事前の書面による明示的な同意が必要です。アウトバウンドAI音声通話のためのTCPAガイドもご覧ください。
いいえ。パラレルダイヤラーは、1人の担当者のために決められた数の回線を呼び出します。プレディクティブダイヤラーは、エージェントが空くタイミングを予測し、チーム全体で発信ペースを調整します。どちらも応答された通話を切断する可能性があるため、放棄率3%の上限は両方に適用されます。
ベンダー各社は1席あたり3〜10回線としています。回線が多いほど待ち時間は減りますが、同時応答も増えます。
応答がなかった直後に同じ番号へ再度発信することです。Retell AIのキャンペーンでは、ダブルダイヤルは2回目の発信を1回だけ即座に行う設定で、各発信は通常の通話として課金されます。2回目の発信は、発信可能時間帯に照らして再チェックされません。
エージェントが最初から最後まで対応できる通話であれば、多くの場合可能です。Retellのドキュメントでは、予約リマインダー、支払いのフォローアップ、リードの再活性化が挙げられています。各通話はエージェントとの会話であり、同時通話数の上限によって制限されます。人工音声に関する同意規則は引き続き適用されます。
Retell AIは、コンタクトセンター向けのAI音声エージェントプラットフォームです。ダイヤリング方式とAI音声エージェントを比較検討するには、Retellチームにお問い合わせください。